図録と一緒
こんばんは、彩透ゆうりです。
本日ノベルデイズさんにて短編集『ひとりごと』を更新しました。
Dream Fixer. 忘れられない君の夢
本話のテーマは思い出。
このページでもその点について触れていきますね。
思い出って大切だと思うんです。楽しかったあの頃、空気が輝いていたその時を、時間という隔たりを越えて感じさせてくれるもの。
そして同時に、あの頃その時に受け取った感情をちょっぴり増幅して届けてくれたりして。お届けの過程で外装が歪み、当時と違う感情も混ざったりして。
思い出は大切です。でもそれがあることであまりに心が痛むなら、手放すのもひとつの選択。
どのように手放すか。手放すと決めることです。
簡単に聞こえてとても難しいこと、よくわかってます。実際にそうだったから。一緒にいた時間に比例して、手放すまでの時間もかかりました。忘れたいと願う理性に反発して、いつまでも固執する愛情をかなぐり捨てたいと強がることもありました。
思い出の核がヒトであれモノであれ、最後まで残るのは愛情の記憶。嫌いの気持ちは案外淡白みたいです(当社比)。
人の想いって、存外強いみたいです。だから忘れられないという葛藤が生じるのかもしれない。
思うに、大事なものごとを思い出せなくなったとしても、思い出は記憶となり永遠に胸の中にある。(少し話が戻りますが)小説内にて僕はそれを図録と表現しました。
図録は美しい絵画を秘めていますが、閉じたら中身は見えません。けれど絵画はそこにある。それと同じ。
閉じても、なくならない。忘れても、思い出せなくても、なくならない。
だから手放してもなくならない。大切なものは大切の価値を纏ったまま、自分の中にいる。
そう自分に許してあげるとどこか心が軽くなる気がするので、気になる方はどうぞお試しあれ。
あなたの図録はこれからも章を増やしてあなた美術館ができていくのかもしれないですね。
はい。今回はこんなかんじです。
あ、ちなみにDream Fixerはフェストくんが「立派な悪夢だ、とっても美味しい」とつぶやくのですが、夢を食べてるわけではなく観て味わってるかんじ。
なんと言いますかこう、「美味しい」って味覚触覚だけでなく視覚情報の表現にも使いませんか?
心が満腹になるような好きなもの素敵なものを目の当たりにしたときなどに。例えば爽やかお兄さんのスーツ姿は美味しい……とは言わないか笑。
謎の締め文句となりましたが(おい!笑)今夜はこの辺にて失礼します。
ここまでお読みくださりありがとうございます。よい夢を。